僕の未熟なエッセイたち

僕が綴るエッセイです。

【高野山での愉快な日々】第1話 寺篭りを決心する

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小さい頃から結構な量の本を読んできた。

今までにしてきた挑戦のほとんどは、本に影響されて始めたものがほとんどだ。

 

高校生の頃、海堂尊の『光の剣』という小説を読んだ。

剣道を題材にした小説で、その中に、主人公の速水が1人で寺に篭り、毎日朝から晩まで真剣で素振りをし、強くなって帰ってくるというシーンがある。

 

これを読んだ時の「俺も寺に篭ってみたい」という感情が、大学1年の冬、ふと蘇ってきた。

 

これは俺が高野山に1ヶ月間篭った時の愉快な体験談。

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第1話 

寺篭りを決心する

 

「寺に篭りたい」

ふとそう思ったのは、仲の良い友達5人とお泊まり会をしている時だった。

直感はいつも、ふとした時に降りてくる。

そうなったら善は急げだ。

皆がまだ寝静まっているなか、静かに起き出しパソコンを開き、Google

「寺 住み込み」と打ち込んだ。

 

誰かの体験談や、住み込みの方法が出てくれば良いなと思っていた。

もし出てこなければ、どこかの寺の門を叩き、直接頼み込むつもりだった。

 

意外にも検索結果に現れたのは、

『住み込みナビ』というものだった。

 

何だこれ?

よくよく見てみると、寺での住み込みバイトに特化した求人サイトらしい。

 

バイトあるんだ。。

少し拍子抜けしたが、これは悪い話ではない。

寺に住み込みながら、お金までもらえるのだから。

一石二鳥ではないか。

 

面白いことに、住み込みナビに掲載されていたのは全て高野山のお寺だった。

独占しすぎやん。

 

後々分かったのだが、高野山には100以上のお寺があり、宿坊として宿泊客を受け入れているお寺も多い。

だから仕事が多いのだ。

 

それはさておき、早速1つのお寺に電話を掛けてみた。

 

「もしもし、〇〇院です。」

 

「もしもし、ひこと申します。

住み込みナビを見て電話させていただきました。」

 

「あっ、ではこちらからすぐに掛け直しますので電話番号を教えてもらえますか?」

 

なんでも住み込みナビ経由の電話だと、高額の手数料を取られるらしく、

相手の電話番号を聞いたらすぐに切って、個人の回線で掛け直すらしい。

後から知ったライフハック。一生使うことはないだろう。

 

その後10分ほど話をし、履歴書をメールで送れば合否の連絡が来るということになった。

実は話の感触から、受かったも同然だと思っていたのは内緒。

 

案の定すぐに合格のメールが届いた。

 

どんな生活が待ってるのだろう?

ワクワクが止まらなかった。

 

 

続く